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加治 芳行; Gu, W.*; 石原 正博; 荒井 長利; 中村 均*
Nuclear Engineering and Design, 206(1), p.1 - 12, 2001/05
被引用回数:9 パーセンタイル:56.04(Nuclear Science & Technology)工業用黒鉛材料は、引張荷重に対して非線形な応力-ひずみ挙動を示すが、これは材料内部において分布される微視的空隙とき裂の発生及び進展によって黒鉛材料の剛性が低下することによると考えられている。そこで本論文では、連続体損傷力学を脆性材料構造物の非線形弾性挙動の評価に適用し、構造健全性を損傷パラメータによって評価するプログラムを開発した。また黒鉛構造物を用いた健全性評価試験結果及び弾性解析結果との比較検討した結果、損傷力学を考慮することによってより高精度な損傷評価が可能なことが明らかになった。
石井 徹哉; 根本 潤一*; 浅賀 健男
JNC TN9400 2000-045, 64 Pages, 2000/03
高速炉用ペレット型MOX燃料では、照射により、製造時とは異なるPu濃度分布が形成されるとのPu再分布挙動が生じうる。燃料内にPu濃度分布が形成されることは、燃料の熱的状態を考える上で大きな影響をもたらすものであることから、Pu再分布挙動を適切に評価可能な手法を開発する必要がある。そこで本検討では、1992年時に開発したPu再分布挙動評価用の簡易モデルを高度化することで、照射中の変化履歴も含めて、適切にPu再分布挙動を評価できる手法を構築することを試みた。以下には、その概要を記す。1)92時間に開発したPu再分布挙動評価用簡易モデルの高度化を行い、これをJNCにて開発し、改良を進めている燃料挙動解析コードCEDARに組み込むことで、Pu再分布挙動評価手法を構築した。2)構築したPu再分布挙動評価手法について、照射試験結果を用いた評価結果の較正を行った結果、概ね、3wt.%程度の幅で、照射が終了した時点の燃料中心部のPu濃度を再現できることを確認した。3)構築したPu再分布挙動評価手法により、燃料に生じうるPu再分布挙動の傾向について検討し、照射の初期段階は、ポア移動に伴う気相輸送によりPu濃度が変化し、以降は、燃焼に伴うU,Pu量の変化と固相輸送との競合が状態が継続されながら、Pu濃度が変化するとの考察が得られた。また、製造時の燃料組成のうちのO/M比は、Pu再分布挙動に対する影響が大きく、照射の初期段階のPu再分布挙動は、U-Pu相互拡散係数が有するO/M比依存性に強く支配されるかたちで生じるとの考察も得られた。
清水 雄一; 依田 修; 貴家 恒男*; 寺岡 有殿; 横谷 明徳; 柳原 美広*
JAERI-Tech 2000-021, p.45 - 0, 2000/03
現在、光量子科学研究センターにおいて、主として軟X線領域の光を発振するX線レーザーの研究開発が精力的に行われている。このレーザーの開発のためには、共振器ミラー用などに高性能な多層膜ミラーの光学素子が必要であり、これは軟X線に対する高い反射率や高強度パルスX線照射に対する耐熱性などが要求される。このための多層膜の反射率や表面損傷・粗さなどの特性値の評価は、使用波長領域の放射光X線を用いることによって可能であり、放射光施設のSPring-8などを利用して軟X線用多層膜の特性評価を行うことが重要である。この特性評価結果を製膜条件に反映させることにより多層膜光学素子の一層高性能を図ることができる。本報告は、このための標記試験装置を設計・製作し、SPring-8の原研専用軟X線ビームラインBL23SUに設置・調整した結果などを述べたものである。
井尻 裕二; 澤田 淳; 坂本 和彦*; 亘 真吾; K.E.Web*; 中島 研吾*; 野邊 潤*
JNC TN8400 99-092, 91 Pages, 1999/11
高レベル放射性廃棄物の地層処分における天然バリアの性能評価においては、我が国の岩盤を亀裂中の流れが支配的な亀裂性岩盤と岩石基質内の流れが支配的な多孔質岩盤に分類し、それぞれに対して亀裂ネットワークモデルを用いた核種移行評価手法と不均質連続体モデルを用いた核種移行評価手法を開発した。本書は、後者の多孔質岩盤モデルによる核種移行評価手法とその評価結果について報告するものである。多孔質岩盤モデルに関しては、東濃鉱山の新第三紀堆積岩で測定されたデータに基づいて不均質連続体モデルを構築し、核種移行解析を実施した結果、Se-79やCs-135が支配的な核種となることがわかった。多孔質岩盤モデルに対するパラメータの感度を評価するために1次元均質モデルを用いて感度解析を実施した結果、有効間隙率が解析結果に及ぼす影響は小さいのに対し、透水係数が結果に及ぼす影響は大きいことがわかった。また、岩種では泥質岩・凝灰質岩よりも砂質岩の方が、地下水では降水系地下水よりも海水系地下水の方が分配係数が小さく核種移行率が大きくなることがわかった。さらに、亀裂だけでなく岩石基質中の流れも有意な亀裂性岩盤と多孔質岩盤の特性を併せ持つ一部の新第三紀堆積岩に対して亀裂性岩盤モデルと多孔質岩盤モデルの重ね合わせにより評価を実施した結果、多孔質岩盤モデルよりも亀裂性岩盤モデルの方が保守的に評価されることがわかった。本書で得られた結果は、東濃鉱山の深度数10mから200m以浅のボーリング孔で得られたデータに基づいた結果であるため、実際の処分深度500mでは岩盤の透水性はさらに低くなり、核種移行率もさらに低減されると考えられる。
加藤 博康*; 中澤 俊之*; 上田 真三*; 柴田 雅博
JNC TN8400 99-069, 41 Pages, 1999/11
圧縮状態のベントナイト中での収着現象の評価の一環として、酸化/還元環境により原子価が敏感に変化するU,NpおよびTcについて地下還元環境を模擬した還元性雰囲気中での見かけの拡散係数測定を実施した。ベントナイト試料には山形県産のNa型ベントナイトであるクニゲルV1(クニミネ工業株式会社製)を用いた。乾燥密度ならびに試験液性依存性を測定するために、下記の条件にてIn-diffusion型の拡散試験を実施し見かけの拡散係数を測定した。取得された拡散プロファイルは一様でなく、複数の拡散プロファイルが混在する場合も見られた。各拡散プロファイルに対して解析を行い取得された、還元環境下での見かけの拡散係数の範囲を以下に示す。元素:U 乾燥密度1.4(g/cm3)/純水系:1.210-151.210-13(m2/s) 乾燥密度1.8(g/cm3)/純水系:1.110-141.710-13(m2/s) 乾燥密度1.8(g/cm3)/3wt.%NaCl溶液系:9.310-152.110-14(m2/s) 元素:Np 乾燥密度1.4(g/cm3)/純水系:2.410-151.610-14(m2/s) 乾燥密度1.8(g/cm3)/純水系:1.610-144.910-14(m2/s) 乾燥密度1.8(g/cm3)/3wt.%NaCl溶液系:1.310-152.610-14(m2/s) 元素:Tc 乾燥密度1.4(g/cm3)/純水系:7.010-157.410-13(m2/s) 乾燥密度1.8(g/cm3)/純水系:2.210-145.210-13(m2/s) 乾燥密度1.8(g/cm3)/3wt.%NaCl溶液系:1.910-153.510-13(m2/s)
泊里 治夫*; 枡形 剛*; 下郡 一利*; 和田 隆太郎*; 本田 明; 谷口 直樹
JNC TN8400 99-076, 100 Pages, 1999/10
高レベル放射性廃棄物の地層処分においてオーバーパックの候補材料のひとつであるチタンの水素吸収挙動に関して、模擬地下水中でのベントナイト、印加電位、溶液のpH、陰分極試験時間の影響を検討した。水素吸収量の時間依存性を基に、水素吸収が放射物線則に従うと仮定して求めた水素吸収速度式から算出した1000年後の水素吸収量は、水素平衡電位近傍である-0.51Vvs.SHEでは約17ppmとなった。単位面積あたりの水素吸収量と平均の電解電流の対数との関係は直線性が得られ、水素吸収量の放射物則および今回行った程度の試験時間からの評価の妥当性が確認された。また、チタン中の水素量が約500ppmを超えた時点が脆化に対する臨界値と仮定した場合、チタンは地層処分環境下では1000年以上の寿命を有すると推察された。
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JNC TN1400 99-016, 171 Pages, 1999/08
機構は、大学及び研究機関(以下「大学等」という。)との研究協力の推進を図るため、平成7年度から先行基礎工学研究協力制度を発足させた。同制度は、平成10年度で4年目を迎え、研究協力テーマが増加し、順調に推移している。同制度は、機構の施設及び設備を主に利用し、機構が取り組むプロジェクト研究に先行した基礎・基盤的研究を大学等との研究協力により推進することを目的とする。同制度は、機構が設定した研究協力テーマに対して、大学等からの研究協力課題及び研究協力者の応募をもとに、研究協力課題及び研究協力者を選考し、大学等との共同研究の実施、客員研究員あるいは研究生の受け入れ、もしくはこれらの組み合わせにより研究協力を実施している。本報告書は、平成10年度に実施した高速増殖炉関係及び環境技術関係の先行基礎工学分野に関する34件の研究協力課題の実施結果についてその概要をまとめたものである。なお、34件の研究協力課題のうち、高速増殖炉関係の9件及び環境技術関係の3件の合計12件については、平成10年度で終了した。
斎藤 茂幸*; 池田 則生*; 杉山 和稔*; 岩崎 隆一*; 諸岡 幸一*; 景山 宗一郎*
JNC TJ1400 99-025, 483 Pages, 1999/02
本研究は,西暦2000年までに核燃料サイクル開発機構(以下JNCとする)より提出される「地層処分研究開発第2次取りまとめ」(以下,第2次取りまとめとする)に関わる成果の内容に対し,指摘すべき技術的内容について一定の研究成果を出し,両者を比較評価することにより専門家間の実質的な技術情報の共有化と理解の促進を図ることを目的とする。本研究では,平成10年9月に動力炉・核燃料開発事業団(現JNC)により提示された「第2次取りまとめ第1ドラフト」に対し,以下の検討を行った。・地質環境条件の調査研究の分野に関する記述内容及び記述方針等に関わる分析・専門家として指摘すべき技術的事項(課題)の提示及び研究実施内容(研究テーマ)の設定・各研究テーマごとの研究成果及び課題の提示 研究テーマは課題の重要性及び幅広く専門家の意見を反映できることに留意し,主として7項目を設定した。これらの研究を行った結果として,地質環境特性データ(特に岩石物性データ)の取り扱いに関する留意事項,花崗岩中の地下水水質形成機構に関する知見,地下水中の溶存有機物に関する知見,岩石の微細間隙構造の定量的な評価手法の開発可能性,処分地選定における考慮事項,将来予測における不確実性の取り扱い方に関する考え方等に関し知見の整理と課題の提示を行い,さらに課題解決のロジックのレビュー結果を示した。
板本 昌治*; 田仲 正弘*; 丹野 剛男*
PNC TJ7592 98-001, 166 Pages, 1998/03
地下に空洞を施工した場合、空洞周辺の岩盤に種々の影響が生じることは良く知られており、中でも岩盤のひずみや応力場に与える影響は、空洞の設計・施工を行う上で重要かつ不可欠な問題である。動力炉・核燃料開発事業団では東濃鉱山北延NATM坑道において、坑道の機械掘削による影響評価試験の事前・事後調査の一環として、1994年に初期応力状態を、翌1995年1996年に掘削前・中・後の連続したひずみ挙動や応力変化および二次応力の測定・解析を応力解放法(電中研式8成分ひずみ計埋設法)により実施した。しかしながら、1996年の掘削直後のオーバーコアリング供試体において実施したひずみ感度試験で特異なひずみ挙動が確認され、その原因として掘削の衝撃によるマイクロクラックの発生等が考えられた。そこで今年度は掘削衝撃のない状態で坑道近傍における二次応力状態を応力解放法により測定・解析を行った。この報告書はその測定結果をまとめると共に、既往結果との比較により二次応力の値、解析方法の妥当性を検証し、軟岩地山における応力解析法の測定手法の適用性について評価したものである。測定の結果、二次応力は掘削坑道壁からの距離ごとに示すと、0.5m地点: X=-2.47, Y=-2.33, Z=-3.70, YZ=-0.18, ZX=0.26。1.0m地点: X=-2.32, Y=-2.15, Z=-3.28, YZ=-0.12, ZX=0.14。1.5m地点: X=-2.95, Y=-2.58, Z=-3.37, YZ=-0.06, ZX=0.33となった。また、測定条件により精度に差が生じるものの、軟岩地山における応力解放法による計測手法は充分適用できるものと判断された。
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PNC TN1410 97-032, 468 Pages, 1997/08
ATR原型炉「ふげん」の圧力管(熱処理Zr-2.5%Nb合金製)は、米国Chase Brass社からの輸入材を使用している。「ふげん」圧力管の設計に使用した圧力管材料データは、主として海外文献データによるものであったが、安定供給および品質管理向上の観点から国産圧力管の製造技術を開発し、ATR実証炉への採用を目標として材料データの取得および設計評価を実施した。評価にあたっては、「ふげん」設計以降の最新の知見を考慮し、「ふげん」で照射された圧力管監視試験片のデータおよび通商産業省委託事業である新型転換炉技術確証試験のデータを用いた。圧力管の物質的性質に関しては、周方向および軸方向の各物性値を取得し設計曲線を決定した。機械的性質に関しては、最近の規制動向に対応して、8ロット分25おきに引張特性データを取得し、設計応力強さSm値を決定した。圧力管の不安定破壊に対する健全性評価に関しては、静的破壊靱性値のみならず動的破壊靱性値を考慮し、水素化物の応力再配向および照射による靱性の低下を考慮した。圧力管クリープの評価手法に関しては、ASME基準に基づく熱クリープ評価を行い、許容クリープ量は応力加速内圧クリープ試験片の照射データにより決定した。圧力管の設計水素濃度評価に関しては、長時間炉内・外データを圧力管の直管部およびロールドジョイント部(すきま部)について取得し、設計式を決定した。圧力管の水素遅れ割れに対する健全性評価に関しては、水素遅れ割れ発生しきい値を水素濃度の関数で求め。設計上水素遅れ割れが発生しないことを評価した。圧力管のLBB性に関しては、オーステナイト系ステンレス鋼管に適用したLBB指針を参考にLBB評価を実施し、LBBが成立することを評価した。圧力管破損確率評価に関しては、これまで取得したデータを用い、PROFRAM3コードでモンテカルロ法による確率論的破壊力学を適用して解析を行った。圧力管の貫通確率、破断確率ともに十分低いことが判った。なお、本書のATR実証炉に係わる試験による検証等には、通商産業省委託事業である新型転換炉技術確証試験の成果を用いた。
池田 孝夫*; 雨夜 隆之*; 千葉 保*
PNC TJ1281 97-003, 45 Pages, 1997/03
高レベル放射性廃棄物の地層処分において、放射性核種の収着メカニズムを解明することは、地層処分の性能評価及び人工バリア技術の開発にとって極めて重要である。平成47年度の研究では、人工バリア材料への放射性核種の収着メカニズム解明のため、Snの溶解度試験、ベントナイト、純粋モンモリロナイト、-FeO(OH)へのSnの収着試験、前記各固相へ収着したSnの抽出試験、ニアフィールドにおける岩石への収着試験を行った。その結果から溶解度試験において、より人工バリア環境に近い条件として、強還元性雰囲気下での溶解度データを取得する必要性が抽出された。ベントナイトへの収着挙動については、併せて拡散試験を行い、普遍性に関する知見を得ることとした。本研究は、重要核種であるSnについて以下の作業を実施し、基礎的なデータを取得したものであり、今後その発展が期待できるものである。(1)In-Diffusion法によるベントナイト中のSnの拡散試験(2)Snの吸着挙動へのSn濃度、イオン強度影響評価試験及び吸着挙動のモデル化(3)岩石へのSnの収着試験(4)Snの溶解度への共存イオン影響評価試験
池田 孝夫*; 雨夜 隆之*; 千葉 保*
PNC TJ1281 97-002, 182 Pages, 1997/03
高レベル放射性廃棄物の地層処分において、放射性核種の収着メカニズムを解明することは、地層処分の性能評価及び人工バリア技術の開発にとって極めて重要である。平成47年度の研究では、人工バリア材料への放射性核種の収着メカニズム解明のため、Snの溶解度試験、ベントナイト、純粋モンモリロナイト、-FeO(OH)へのSnの収着試験、前記各固相へ収着したSnの抽出試験、ニアフィールドにおける岩石への収着試験を行った。その結果から溶解度試験において、より人工バリア環境に近い条件として、強還元性雰囲気下での溶解度データを取得する必要性が抽出された。ベントナイトへの収着挙動については、併せて拡散試験を行い、普遍性に関する知見を得ることとした。本研究は、重要核種であるSnについて以下の作業を実施し、基礎的なデータを取得したものであり、今後その発展が期待できるものである。(1)In-Diffusion法によるベントナイト中のSnの拡散試験(2)Snの吸着挙動へのSn濃度、イオン強度影響評価試験及び吸着挙動のモデル化(3)岩石へのSnの収着試験(4)Snの溶解度への共存イオン影響評価試験
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PNC TY1569 98-001, 34 Pages, 1996/03
坑道掘削に伴い周辺岩盤の力学的、水理学的物性が変化すると考えられる。このような物性が変化した岩盤領域は、新たな物質の移行経路となる可能性があるとともに、坑道の力学的安定性に影響をもたらすと考えられる。このような観点から坑道掘削に伴う周辺岩盤の物性変化の範囲や程度を定量的に評価することが重要である。しかし、坑道掘削に伴う岩盤の物性変化を計測・評価する手法は確立されているとはいえない。このため、掘削に伴う物性変化に関する評価手法の開発を目的として、資環研との共同研究を開始した。共同研究においては、資環研が評価手法の開発に関する室内試験および原位置試験を実施し、動燃事業団が掘削に伴う物性変化を把握するために、東濃鉱山において掘削影響試験を実施するという分担とした。本研究期間での目的は、以下のようにまとめることができる。・室内規模での比抵抗計測実験により、計測手法の妥当性と精度の確認ならびに原位置計測への適用性の可能性について検討する。・東濃鉱山北延NATM坑道掘削予定位置周辺で採用した岩石コアを用いて室内試験を行い、当該岩盤を構成する岩石の基礎物性データと破壊特性を把握する。・坑道掘削の地山状態に対する影響を評価するための事前調査として、原位置比抵抗トモグラフィ調査を実施し、坑道掘削前の岩盤の比抵抗分布を把握する。
Ugolini; 吉川 信治; 小澤 健二
PNC TN9410 95-253, 13 Pages, 1995/10
本報告書は、ニューラルネットワークに基づいたモデル適応制御システム(MRACnn)の、高速増殖炉用ビルディングブロックタイプ(BBT)シミュレータへの実装について述べる。本報告の目的は、この制御手法が高速増殖炉もんじゅの3基の蒸発器の出口蒸気温度の制御性能をなお一層向上させることを、BBTシミュレータを用いて示すことである。MRACnnシステムとBBTシミュレータは、外部共有メモリを両者がアクセスすることにより結合された。その上で、MRACnnシステムは、BBTシミュレータで構築されたもんじゅプラント内のPID制御システムに替わって給水調整弁の開度を算出して蒸発器を制御している。MRACnnは2種類の実験を通じて評価された。その1つは、1ループの蒸発器のみをMRACnnで制御して他の2基の蒸発器は従来のPIDシステムによって制御する実験であり、他方は3基の蒸発器全てをMRACnnで制御する実験である。双方の実験で、対象とした全ての過渡条件下で、MRACnnが蒸発器の蒸気出口温度をPIDよりも設定値に近く保つことが確認された。
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PNC TJ1635 95-001, 9 Pages, 1995/03
セリウム硝酸塩水溶液を種々の条件で噴霧熱分解して得られた酸化セリウム粉体を以下の測定により評価した:熱重量/示差熱分析、粉末X線回折、比表面積、タップ密度、安息角、圧密体密度、気孔径分布、粉末X線回折により粉体中に依存する結晶層は酸化セリウムのみであることが確認されたが、熱重量分析によりかなり高温(800程度)まで重量減少が続き、硝酸根が残留していることが示された。重量減少量は高温で調製された粉体ほど少ない。比表面積は調製温度が高くなるほど小さく(一次粒径が大きく)なる傾向を示した。X線回折の回折線の半値幅と比表面積には対応関係があった。タップ回数を増やして行ったときのタップ密度の変化の仕方には二つのパターンが見られた。第一のグループの粉体はタップ回数とともにタップ密度が単調に増加し、第二のグループの粉体ではある回数まで密度が増加した後一定となった。安息角の測定は粉体の流動性の目安となるが、流動性の高い粉体がタップ密度の第二グループの粉体に対応した。タップ密度の最も高かった粉体は最も流動性の低い粉体であった。高い圧密体密度が得られた粉体もタップ密度の第二グループの粉体に対応した。これらタップ密度、安息角、圧密体密度の測定値は粉体の粒径と粒子間の相互作用を反映したものと考えられるが、与えられた調製条件(原料水溶液濃度、調製温度)との間には系統的な関係は見いだせなかった。気孔径は0.02mと0.085mにピークを持つバイモーダル分布を示した。
間野 正; 石川 博久; 藤田 朝雄; 杉田 裕
PNC TN8020 95-001, 50 Pages, 1995/01
地層処分における技術開発の観点からは、工学規模での試験によりニアフィールド環境である周辺岩盤の挙動が人工バリアに与える影響の把握および周辺岩盤を含むニアフィールド性能の定量的評価と室内および原位置における大型試験による人工バリアの品質性能の確認を行い、地層処分技術の信頼性向上を図ることが重要となっている。そのため、動燃東海の地層処分基盤研究施設等における工学規模の試験と並行して、釜石原位置試験場において、人工バリアの品質性能の確認およびその実岩盤条件下でのニアフィールド連成挙動を評価することが必要となっている。一方、地層処分の研究開発の目標は、処分された廃棄物がいかなる時点においても人間に影響を与えないようにすることであることから、粘土系グラウトの遮蔽能力の把握は、ニアフィールド環境の性能評価の観点から重要な項目の一つとなっている。粘土系グラウトはセメントグラウトに比べて、長期耐久性、低能度でゲルを生じうる吸収性、微細な亀裂にも注入できるような小さな粒径等の長所を有している。また、原位置における施工例も少ないことから、原位置における粘土系グラウト試験を実施し、亀裂の性状(主として亀裂幅)、施工条件(注入圧、濃度)とグラウトの基本特性(安定性、止水効果)との関係を確認することが必要となっている。そこで、実条件でのニアフィールド環境を把握するため原位置における粘土膨張・熱負荷による緩み領域の影響評価および粘土系グラウトの原位置試験を実施することとし、試験計画案を策定した。
加川 昭夫; 須黒 寿康; 福本 雅弘; 宮本 陽一; 中西 芳雄
PNC TN8410 94-078, 57 Pages, 1994/07
有機系TRU廃棄体(マトリックスが有機物であるもの及び廃棄物中に有機物を含むもの)は地下深部へ処分した際、廃棄体から地下水中へ溶解した有機成分(以下、可溶性成分)とTRU元素等の長寿命核種が安定な錯体を形成して、TRU核種の溶解度を上げたり、核種移行速度が速まるおそれがある。このため、今回、東海事業所から発生する有期系TRU廃棄物の内、貯蔵量が多く今後も増加が考えられるアスファルト固化体を評価対象として、アスファルト中の可溶性成分の回収試験及びアスファルト中の可溶性成分の浸出試験及び金属イオン(ニッケル、ジルコニウム)との錯体生成試験を行った。可溶性成分のメタノール・クロロホルム混合溶媒による抽出を行った結果、溶出量はアスファルト40gに対して約1mg(35ppm)と微量であった。一方、水酸化ナトリウムによる抽出を行った結果、抽出物のFT-IRから有機金属錯体形成を生じる可能性のある有機配位子としてカルボン酸の吸収スペクトルを得た。また、FABによりこのカルボン酸の分子量を測定した結果、分子量は100900までのカルボキシル変性物であることがわかった。アスファルト+金属イオン(ニッケル、ジルコニウム)+イオン交換・蒸留水による363Kの浸出試験では浸出液中の全有機炭素量を測定した結果、アスファルトに対して約300400ミューgC/gと微量であった。さらに、浸出液中の有機金属錯体の確認として、金属錯体の代表的な抽出溶媒であるMIBK(メチルイソブチルケトン)の浸出試験で得られた浸出液を抽出したが、有機金属錯体は抽出されなかった。以上より、今回の評価試験の限りにおいては、アスファルトの可溶性成分量は少なく、処分の性能評価に影響する錯体生成も認められなかった。
捧 賢一; 二村 浩尓; 大内 仁
PNC TN8100 94-003, 337 Pages, 1994/02
動燃事業団と独KfKとの間に結ばれている高レベル廃棄物管理における協定の一環として、ガラス固化技術を中心とする廃棄物管理に関する会議が1993年12月7日から9日までの3日間、東海事業所において開催された。本資料は、第12回PNC/KfK高レベル廃棄物管理会議報告書(1/2)-会議PNC PN8100 94-002の別冊資料集として、発表に用いたOHP資料をとりまとめたものである。
財津 知久*; 吉岡 正弘; 五十嵐 寛; 河村 和広; 捧 賢一; 二村 浩尓; 大内 仁
PNC TN8100 94-002, 104 Pages, 1994/02
動燃事業団と独KfKとの間に結ばれている高レベル廃棄物管理における協定の一環として、ガラス固化技術を中心とする廃棄物管理に関する会議が1993年12月7日から9日までの3日間、東海事業所において開催された。KfK側からはドイツにおける廃棄物管理状況、WAK廃液ガラス固化プラントの設計、ガラス溶融炉(K-6'、ESM運転における白金族元素挙動、ガラス溶融炉からオフガスへの元素移行、プロセス運転の制御システム、ガラスレベル検出方法、ガラス固化体品質保証について紹介があった。PNCからはTVFコールド試運転、白金族元素の挙動、熱流動解析、品質保証、新技術の概要等を紹介した。討論における双方の関心は、主にガラス溶融炉運転における白金族元素の挙動および品質保証であった。特にKfK側はTVFの施設および試運転結果に高い関心を示した。また会議の中でKfK一行はTVF施設を見学した。会議では発表に用いたOHP資料および最近の報告書および論文等を交換した。とくにKfKからはK-6'メルタの19901993年の試験結果をまとめた400頁余りの報告書が提供された。
三宅 正宣*
PNC TJ9605 91-001, 28 Pages, 1990/10
本報告書は、『被覆管内面コーティング膜の腐食評価試験』に関する研究の一部として1990年2月20日3月30日の期間に行われた研究の成果をまとめたものである。今回の研究では、フェライト系ステンレス鋼及びコーティングステンレス鋼の内面腐食感受性を評価することを目的とし、模擬FPとして水酸化セシウムを対象とし炉外腐食試験を実施した。得られた結果は、以下のとおりである。(1)オーステナイト系ステンレス鋼2鋼種及びフェライト系ステンレス鋼1鋼種について水酸化セシウムによる腐食試験を温度500700範囲で行った。腐食試験後、オーステナイト系ステンレス鋼では粒界腐食の発生が確かめられた。一方、フェライト系ステンレス鋼では粒界腐食の発生は全く見られなかった。従って、水酸化セシウムに対するステンレス鋼の耐食性は、フェライト系の方がオーステナイト系より優れていると言える。(2)ニッケルーチタンコーティングオーステナイト系ステンレス鋼、チタンコーティングオーステナイト系ステンレス鋼、アルミニウムコーティングオーステナイト系及びフェライト系ステンレス鋼については水酸化セシウムによる腐食試験を温度500700範囲で行った。ニッケルーチタンコーティングオーステナイト系ステンレス鋼、アルミニウムコーティングオーステナイト系及びフェライト系ステンレス鋼ステンレス鋼について水酸化セシウムによる腐食試験を実施したところ、コーティング層の局部剥離は見られたものの、ステンレス鋼母材に粒界腐食は全く生じなかった。チタンコーティングオーステナイト系ステンレス鋼については、粒界腐食の発生が認められた。ニッケルーチタン、アルミニウムコーティングは、ステンレス鋼被覆管母材の粒界腐食防止のためには極めて有益であると考えられる。